感覚を研ぎ澄ませ
はい、あなごです。
この間久々に東京に行きました。
7月ぶりかな。
コンドルズの近藤良平さんが振り付け、演出、出演をする
『右まわりのおとこ』
一つの空間を3人(正確には一人二役だったので4人)が共有するという不思議な舞台。
客席はあうるすぽっとのステージ上に360度取り囲むように客席が作られるという、贅沢なもの。
正直、話なんてあってないようなレベルなものなんだが、とにかく、そこに出てくるキャラクターがへんてこで、そしてとにかく愛おしい。
発達障害がテーマなのかな。
他とは違う変。
かくいう自分も、小学生の時はとにかくへんてこな子どもで。
なんでか学校に行きたくなかったり。
休み時間にどっかいってしまったり(図書館とかに隠れてた
今ではなんとか社会に溶け込んでますが。
日本の学校教育は、とにかく平均的な人間を育てる……なんて言われてますが。
ちょっと変だって良いじゃんね。
そんな愛あるメッセージの作品のようでした。
さて、そんなこんなで素敵な作品を見終わった後、東京芸術劇場のアトリエで絵を見てました。
なんという文化的な週末!
絵を見るのは好きで、たまに美術館とかに足を運びますが、
なんかこの日は不思議で、
いつもは流し見程度で済ますのに、一枚一枚、風景画なら葉の一枚に至るまで、
自分でもびっくりするぐらい魅入ったしまったのです。
不思議なことってあるものだなぁ、と。
きっと、作品が素敵だったのも理由の一つ。
アマチュアの人の作品だったけれども、その実力は間違いなくある。そう思わせてくれる絵ばかり。
ただ、なんとなくわかったことは、
きっと絵を見る前に舞台を観たからだと思う。
絵は視覚だけど、
舞台は色々な感覚を使って楽しむ。
目、耳、雰囲気。
時には登場人物と自分を重ね合わせたり、
目の前のできごとから無限の風景を想像する。
そうやって全身を使って受信するのが観劇だと思う。
その後だったから、きっと全身の感覚が冴え渡っていたんだと思うんです。
つまり、
観劇後の美術鑑賞は、いつもの何倍も良い。
もちろん、週末にゆっくり観るのも良いですよ。
これはあくまで、俺のライフハック。
でも、皆さん一度はお試しあれ。
月曜担当 長島弘志