見えないものの価値
どうも、あなごです。
ゆーご(とっつぁん)がブログに書いてたけど、やっぱり稽古がある日にブログを書くのは、不可能に近いね!
というわけで、もう平日も終わりだけどブログを書きます。
先日、SNSでも投稿したんですけど、
「静岡市民文化会館の未来を考える市民ワークショップ」
というものに参加させていただきました。
普段ラウドヒル計画、ひいてはエイトビートでお世話になっている静岡市民文化会館ですが、もう築40年を超えたおじいちゃん会館となってしまいました。
静岡のニュースに明るい人なら当然ご存知だとおもいますが、
静岡市民文化会館は近い将来、改装工事が行われます。
今の建物を壊して新築するか、大規模な修繕工事を行うか、
今後どうするかを現在検討中のようです。
大型アリーナ構想などもありましたが、
現在はゼロベースに近いかたちで再検討中のようです。
当然、今後もラウドヒル計画、そしてエイトビートは存続してほしいわけですから、今後も静岡市には文化政策に力を入れてほしい。
このブログを読んでくださる皆様も、きっと同じ思いだと信じています。
しかし、残念なことに、
文化政策というものは、予算が付きづらい。
なぜなら、成果物が見えないからです。
そして、分かりやすい経済効果が薄いからです。
※これはあくまで個人的な見解なので、その点ご承知おきを。
自治体というものは、予算ありきで全ての物事が進みます。
その予算の源は、国民、県民、市民が払っている”税金”です。
当然、その年の最大予算は決まっています。
予算に対して財源が足りない時は、借金もします。
でも、極力借金はしてほしくないですよね。したくもないですよね。
だから、決められたパイを、みんなで分け合います。
福祉、教育、スポーツ、土木、文化、etc…
自治体がやることはたくさんです。
その中で、優先度や規模に従って予算が割り振られます。
必要なところに多く投資し、不要なところは削っていきます。
そう考えたとき、文化政策の優先度というものは、なかなか高くならないのだと思います。
話を戻しますが、文化政策は結果が目に見えづらい。
舞台で、目に見える結果は、
劇場で見る、観劇したお客様の、満足した表情です。
これが一番です。
だけど、これは残りません。
その瞬間のものです。
結果として残るのは、アンケートくらいでしょうか。
だから、ラウドヒルのような企画では、アンケートが大事になってきます。
なので、皆さんアンケートはぜひ書いてくださいね!
意外と僕たちは読んでいますよ。アンケート。
そしていちばん大事なことは、
文化政策の結果は、すぐには現れないというところです。
これは、教育にも言えることなんですが、
文化政策というものは、先を見据えてやるものだと思うのです。
というかそもそも、文化って、
「はい、つくりましょ」
って言ってすぐできるものじゃないじゃないですか。
ずっと続けていて、だんだん関係する人が増えていって、
市民が自主的に始めて、
そういうことを繰り返して、初めて文化というものは出来上がるのだと思います。
下北沢の小劇場文化はすぐできたんですか?
関西のお笑い文化はすぐできたんですか?
答えはNOです。
長い歴史の積み重ねが、今の文化をつくるのです。
※あくまで個人の見解です。
僕は文化に関わる人間ですから、
当然、公的機関の投資は大きいに越したことはありません。
市民ワークショップに参加するということは、
市民目線で文化の価値を伝える機会を得たと思っています。
静岡の文化、特に演劇は、今後どうなるかわかりません。
自分たちの活動が、静岡の文化の未来につながると信じて、
ただやっていくしかありません。
だから、強く信じています。
文化の価値を。
舞台の価値を。
演劇の価値を。
見えないものの価値を。
少しでもその気持が、舞台を通じて観に来たお客様の心に伝わることを願って。
目に見えない文化の価値とは、
”人の心”だと僕は思います。
人の心を豊かにするものこそ、
”文化”なのだと。
本来は月曜担当 長島弘志