スグロ流動物辞典 ~ジュラ紀からこんにちは、タッドポールシュリンプ~
小学生の頃、子ども向け科学雑誌の付録にある生物の卵がついていた。
それはジュラ紀から姿を変えず現代にいるのだと謳っていた。
そんなまさか。いくら子どもでも騙されはしないぜ!とかわいげのないスグロ少年は思っていた。
そして試しに孵化させてみたところ、その生物のあまりに現代離れした姿にテンションは天元突破。はしゃいだ拍子にケースを落として割って泣くという結果に至ったのだった。
夏の日の苦い思い出だぜ………。
そう、そいつの名は!!

カブトエビ!
今でも付録についてたりするんだろうか。ちなみに間違えやすいですが、カブトガニではなく、カブトエビね!
カブトガニはカブトエビと比較にならないほどビッグサイズです。そして絶滅危惧種なので、卵を付録にしている会社があれば即逮捕→全国ニュース行きだと思います。
さて、なんせ絵が下手なので分かり辛いかもしれませんが、こいつ本当にすごい姿をしているんですよ。
裏側。

え、きも。
いい意味で!!
もう太古のロマンの塊。
昔はこれの1mクラス級が、海なり川なりを闊歩していたんだろうか。
うーん、ロマンを感じると共に恐怖も感じるな………。
梅雨と共に孵化し、その生涯は2ヶ月程度で幕を閉じます。ほとんどは卵の期間ですね。
その卵はどんなにカッサカサに乾燥しても死ぬ事はありません。まるで雨季と乾季に適応しているよう。
そして実は、その環境に完璧に対応している場所が日本及び静岡にもあります。それは………
水田!
水入りと共に孵化し、刈入れが終わった後は乾燥した田んぼで孵化を待つのです。カブトエビからすれば生態にも合ってるわ餌も豊富だわで最高の住環境でしょう。
なので昔ながらの無農薬水田であれば、その姿は比較的簡単に見つける事が出来ますよ。
人によっては「え、これがカブトエビだったの?昔っから見てたわ。」というリアクションを取るほど。
あ!おたまじゃくしと間違えないように!
なんせこいつの学名は「タッドポールシュリンプ」、「おたまじゃくしエビ」という名前ですから!
攻撃力:D
守備力:D
素早さ:C
特殊:B
総合:D
夏の水田は生き物の宝庫!それも無農薬であれば最高!
カブトエビに始まり、おたまじゃくし、カエル、トンボ、タウナギ、外来種ですがミドリガメやもしかしたらカミツキガメもいるかもしれません。
東京にいるとそんな環境なかなか無いですが、静岡に帰れる機会がくれば、また田んぼに生き物探し行きたいなぁ。
スグロ